何となくお産が近づくとついつい見てしまう潮見表。
当てにしすぎてずっこけることもあるのだけど、やめられない。
今夜だと満潮に向くのは0時過ぎ。きっとこの頃か?と二重線引いて寝る。
23時15分に電話あり。「張ってきてるのでまだだと思うけど早めにと思って。」
「はい。了解。5分後に!」
サポートメンバーにも電話しておこっと!全員に集合かける。
ぶ~んと車が家の前に到着し、漁港へ向かう。車の中の彼女は?あれ?まだ余裕ある?「サポートに電話したよ。」というと「まだですよ~。早めと思ったから。サポートは呼ばなくていい。」早速集合解除の連絡。すでに、船には明かりが点りスタンバイ状態。
ひゃ~真っ暗!父ちゃんに抱かれて船へ移動。なんだかとっても頼もしい父ちゃん。ふと、横をみると「星がきれ~」と写真を撮る彼女。私もシャッターを切ってみた。真っ暗闇の中をきらめく☆星々★
彼女が横になれるように網を背中側に置いて下に段ボールを敷きその上にバスマット。準備完璧!隣に私が座るビールケースの上にバスマットあり。彼の細やかな配慮。
真っ暗闇の中、緑と赤の光だけを灯して黒い波の中をゆっくり走らせる船。ほとんど揺れなし。上を見ると満点の星空。星は動かない!(当たり前か・・・)
母はお腹に手をあて長男を抱いて、暗闇の中巧みに船を操縦する父。
暗闇の中、港に船を着ける。漁師の父ちゃんは逞しく頼りになる。
船から降りたら、しばらく普通道を走り高速に入る。
彼女達の車の後ろを「代行」のようにくっついて走る。
1時にゆいクリニック到着。
クリニック近くに住むサポートのマリリンが迎えに出てくれていた。おかげで入院がスムーズで有り難い。
まだ余裕あり。ゆっくりしたらいいさ~で、夜中におにぎり2個ご所望。ラベンダー入りの風呂に長男と浸かりひとまず入眠できそう。ゆいクリニックの手厚いケア体制に感動!
朝食もたっぷりサラダに野菜のスムージー。希望すれば酵素玄米と手作り味噌の味噌汁に手作り納豆。
朝から父ちゃんはスクガラス漁の網元のため、5時にはクリニックを出る!と言っていた。が、母ちゃんが吠えた。
「お産の時いてくれないと困る!!私だって命がけで産むんだ!」と一喝。
妊婦健診で「男は仕事ができてなんぼ。」と豪語していたが、そこには家族のために漁をあきらめた父ちゃんがいた。
結局陣痛開始には至らず、前駆陣痛かな?ということで久高島へ帰宅。
父ちゃんのスクガラス漁もその日はスクガラス現れず漁はなし。とのこと。
これにて一件落着。
赤ちゃんの粋なはからい・・・かな?
出張さんばステーション日野春☀松浦助産院
松浦照子