助産院はおウチのように安らげるお産の場所。
あなたの助産師が、そっと見まもりずっと支えます。
お産後はお母さんと赤ちゃんのハネムーン、
ゆっくりと身を任せて過ごしましょう。
Ⅰ.いろいろなお産の方法
- 自然分娩:医療的介入の必要なく自然な陣痛でのお産。
※助産院・自宅での出産は①のみ可能です。(助産院出産は全体の2%弱。自宅出産は約0.1%です。) - 促進・誘発分娩:陣痛が弱い時、お産の進みが遅い時、予定日超過などの時、薬剤や器械を使ってお産を助けます。
- 吸引・かん子分娩:出産間近だが赤ちゃんが出にくい時、器具を使って出産を助けます。
- 帝王切開:赤ちゃんの大きさや、胎盤の位置などの関係で予定して行う場合とお産の経過中に母子どちらかに異常があり、緊急で行う場合があります。
- 無痛分娩:陣痛が始まってから痛みを感じないよう麻酔薬を使いお産を助けます。
Ⅱ.助産院でのお産をお引き受けすることに関して
- 助産院でお産をお受けできる方
・原則として妊娠リスク自己評価表にてリスクが0〜1点の方
・ご自分の体をセルフケアできる方
・逆子(骨盤位)ではない
・ふたご・みつごではない
・帝王切開をしたことがない
・合併症がない
・胎盤の位置に問題がない - 次の項目に当てはまる方は助産院でのお産をお受けすることができません
・合併症がある(喘息、甲状腺機能異常など)
・感染症がある(B型肝炎、C型肝炎、HIVなど)
・子宮筋腫がある。または子宮に異常がある
・胎児に異常がある(胎児発育遅延、奇形など)
・羊水に異常がある(羊水が多い・少ないなど)
・妊娠経過に異常がある(高血圧・高血糖など) - 次の項目にあてはまる方はご相談に応じます
・喘息の既往がある
・不妊治療による妊娠である
・高年初産である(35歳以上)
・前回の妊娠・出産で異常があった
(早産、胎児異常、出血多量など)
Ⅲ.助産院出産の流れ
- 妊娠検査薬で陽性が出たら、お近くの病院へ受診。または、直ぐにご連絡ください。
「すぐにご連絡」の時には、初診から嘱託医療機関に受診いただけるように致します。 - 病院での診察(初期の血液検査など2~3回)が終わったら、助産院での妊婦健診が始まります。
お近くの病院で検査された方は、紹介状を頂いてください。
*紹介状を書いてもらう前に、相談・見学できますので、まずはご連絡ください* - 助産所での健診が始まります。カラダと心を整えていきましょう。
産後のことをイメージしたり、母乳育児への準備、お産のイメージ、育児用品の準備もしていきましょう。 - 妊娠中期・後期は血液検査などのために、嘱託医療機関を受診します。
- 検査結果が全てOKで、助産所での出産がGO‼‼となったら、入院の準備やお家の準備を整えましょう。
- 36週以降の妊婦健診は、NSTや内診をしていきます。
※NST→「ノンストレステスト」の略。赤ちゃんの心拍数とおなかの張り、その関係をグラフに表してみていきます。 - お産が始まれば、お電話などで連絡を取りながら、入院の時期などを相談しましょう。
- お産の後は4~5日助産院でゆっくりお過ごしください。
- 産後1日目・4か5日目にK2シロップ内服(3ヶ月迄1/週各自)、4か5日目には先天性代謝異常検査を行います。聴力検査も行います。
- 経過が順調であれば2週間健診・1か月健診をご自宅もしくは助産院で行います。
Ⅳ.転院・搬送基準について(日本助産師会の助産業務ガイドラインに基づきます。)
妊娠中 | 早産37週未満・予定日超過・感染症合併(GBSなど)・妊娠高血圧症候群等の異常が予測される場合。 |
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出産中 | 胎位異常・異常出血・羊水混濁・発熱・胎児心拍異常・分娩遷延・破水後24時間経過しても陣痛なし・子宮・胎盤の異常等が予測される場合。 |
産後 | 母体の発熱、出血が止まらないなどの異常が見られる場合、赤ちゃんの呼吸状態や全身状態・黄疸などに異常が見られる場合。 |
※上記以外にもご本人、ご家族の希望や、助産師や医師の診断のもと転院、搬送することがあります。
Ⅴ.医療との連携について
母子ともに安全なお産を行うために、スムーズな転院・搬送はとても重要なポイントとなります。
また、助産院では正常な経過のお産のみ扱いますので医療的介入が必要と判断しましたら、医療機関の事情や、搬送までの時間等も考慮し早めの転院・搬送を心がけています。
「出張さんばステーションとは」、「オープンシステムでの出産を希望される方へ」、「自宅出産を希望される方へ」もご覧ください。