わたしの助産観をかたちづくる言葉 2

「業務をするんじゃない!助産をしなさい!!」
信州大学医療技術短期大学部専攻科助産学特別専攻・武井とし子教授(当時)


わたしは看護師で1年間産婦人科勤務を経ての助産専攻科進学だったので、ある程度の仕事はできるようになっていました。
産科外来での実習、私は「どうしたら効率がいいか」と考えて動いていたのだと思います。
途中で先生に廊下に呼ばれ、こっぴどく…本当にこっぴどく、この言葉で叱られました。

業務というのは、お腹を測るとかモニターを取るとかやらなければならないことです。
先生は、
そうじゃないだろう!1人1人の妊婦さんとしっかり向き合う、しっかり触れてじっくり話すのが大切なんだ!!
と教えてくださいました。

当たり前の言葉ですよね。
だけど、私は1年間働いただけでこのことが見えなくなってしまっていたのです。
この言葉は、今も私の日々を振り返る時の要になっています。

大切なのはパキパキと働くことではない、1人1人の方と人と、人として向き合うこと。

あの日、先生が心底叱ってくれてありがたかったです。ありがとうございました。

*写真はわたしが産まれて初めて取り上げさせていただいたあかちゃん

出張さんばステーション富士北麓 助産院フジサンバ
渡邊 美幸
渡邊美幸

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